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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第7章 胸騒ぎの予感
 数えて十日目の朝、賢所の勾玉は忽然と消えていた。しかも、勾玉が盗まれたと思われる刻限、寝ずの番に当たっていた者は全員、朝まで我を忘れて眠りこけていた。彼らが眠り薬を飲まされたことは明らかで、調べた末、その中の二人が不審な人物と接触していたことも判った。
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