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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第8章 天下の大義賊
「いや、それはだな」
 帝は言いかけて、恨めしげな眼で薫子を見た。
「それにしても、痛いだろうが。急に何で肘鉄なんか食らわせるんだよ」
 薫子は頬を膨らませた。
「当たり前でしょ。夜更けに独身女性の寝室に忍び込むなんて、夜這いだと思われても仕方ない行為なのよ?」
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