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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第9章 小平太という男
―俺たちが本物の夫婦になってないのを周囲に知られない方が良い。
 というのが理由らしいが、それなら何故、朝まで共に眠らないのかと訊ねたら、何故か帝は紅くなって
―男心の判らないヤツだな、そなたは。朝まで一緒にいたら、また、薫子を泣かせたり怯えさせたりすることになりかねんからだ!
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