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淫らで素直な彼女。
第7章 淫らで素直な夜
「俺みたいに人と違ったセックスの趣向を好む奴は、
行き過ぎとかやり過ぎの限界を知らない。
傷つけても、鈍感になってしまう。
人を好きになる感覚もブレてる。
沙織は俺と何がしたかった?」
「私は先生が好きで‥‥
好き過ぎて‥‥
先生にも‥‥
‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥」
言葉に詰まり、
声が出ない。
涙が溢れて止まらない。
「沙織、
君は普通の女だ。
好きな人に好いて貰いたくて、
無理して受け入れる健気な子だ。
そんな沙織にこたえてやれないから‥‥
いじらしい、可愛いって思えば思う程、
離れなきゃ、後戻りが出来ない場所まで追いやり、
沙織を深く傷つけ、いつか壊してしまった。
そんな事、俺には出来ない。
沙織は今、好きな男が出来たんだろ?」
「‥‥‥‥‥‥はい」
「無理なく、背伸びをせずに、笑っていられるだろ?」
「‥‥‥はい」
「優しいセックスをする男だね?」
「はい」
「俺とその男のどっちが、沙織を幸せにしてくれるか、
分かってるね」
「‥‥‥はい」
「悪かったな‥‥
沙織‥‥」
「先生」
先生は診察台から私を降ろし、
ギュッと抱きしめた。
「沙織が幸せになる場所に戻りなさい。
俺の事は忘れるんだ。
多少M性が強いのは、自分の性。
勢いでバカな事をして、傷つく事は辞めなさい。
自分の性と上手く付き合いなさい。
普通に恋が出来る沙織は、
優しいセックスをしてくれる男に戻りなさい。
そのままの沙織を愛してくれるのは、
俺じゃなく、そういう男だ」
先生は‥‥
泣いている私が泣き止むまで抱きしめてくれた。
優しく、温かく、懐かしい先生の匂いがした。
私が落ち着きを取り戻した時、
いつも目の前にかかっていた靄が消えていった。
もう、決して振り返らないと誓った。
先生に胸の中に居ながらも‥‥
夏樹の顔が浮かぶ。
ごめんね。
夏樹。
今だけ。
もう、二度とあなたを裏切らない。
だから‥‥
少しだけ‥‥
過去と決別したら、
迷うことなく、あなたを真っ直ぐ見るから‥‥
行き過ぎとかやり過ぎの限界を知らない。
傷つけても、鈍感になってしまう。
人を好きになる感覚もブレてる。
沙織は俺と何がしたかった?」
「私は先生が好きで‥‥
好き過ぎて‥‥
先生にも‥‥
‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥」
言葉に詰まり、
声が出ない。
涙が溢れて止まらない。
「沙織、
君は普通の女だ。
好きな人に好いて貰いたくて、
無理して受け入れる健気な子だ。
そんな沙織にこたえてやれないから‥‥
いじらしい、可愛いって思えば思う程、
離れなきゃ、後戻りが出来ない場所まで追いやり、
沙織を深く傷つけ、いつか壊してしまった。
そんな事、俺には出来ない。
沙織は今、好きな男が出来たんだろ?」
「‥‥‥‥‥‥はい」
「無理なく、背伸びをせずに、笑っていられるだろ?」
「‥‥‥はい」
「優しいセックスをする男だね?」
「はい」
「俺とその男のどっちが、沙織を幸せにしてくれるか、
分かってるね」
「‥‥‥はい」
「悪かったな‥‥
沙織‥‥」
「先生」
先生は診察台から私を降ろし、
ギュッと抱きしめた。
「沙織が幸せになる場所に戻りなさい。
俺の事は忘れるんだ。
多少M性が強いのは、自分の性。
勢いでバカな事をして、傷つく事は辞めなさい。
自分の性と上手く付き合いなさい。
普通に恋が出来る沙織は、
優しいセックスをしてくれる男に戻りなさい。
そのままの沙織を愛してくれるのは、
俺じゃなく、そういう男だ」
先生は‥‥
泣いている私が泣き止むまで抱きしめてくれた。
優しく、温かく、懐かしい先生の匂いがした。
私が落ち着きを取り戻した時、
いつも目の前にかかっていた靄が消えていった。
もう、決して振り返らないと誓った。
先生に胸の中に居ながらも‥‥
夏樹の顔が浮かぶ。
ごめんね。
夏樹。
今だけ。
もう、二度とあなたを裏切らない。
だから‥‥
少しだけ‥‥
過去と決別したら、
迷うことなく、あなたを真っ直ぐ見るから‥‥