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新妻の涙
第2章 商品到着
土曜日の午前。何も知らずに一組の夫婦が来た。
妻の未希が女医の産婦人科が良いと言うので、夫の隆司と一緒にネットで探しだし隣町から通院していた。
未希は26歳。半年前に結婚をして初めての妊娠。
細身でもないがポッチャリでもない。
待合室には何人かの妊婦がいる。
受付を済ますと二人は端の席に座り順番を待つ事にした。
「ちゃんと育っているといいな」
未希が不安そうに呟いた。
「大丈夫だよ。食事とか色々気を付けてるんだから」
隆司は、にこやかに未希に言った。
そんな二人を隠しカメラのモニターで見つめる男。
医院長と話をしていた男である。
缶ビールを飲みながら男は一人ブツブツと呟いていた。
「白のTシャツにベージュのパンツ......」
「身長は160ぐらいか......?」
「身長に対して程よい尻と胸の大きさ......」
トントン
ドアをノックして一人の看護師が入ってきた。
「お客さん、商品が到着しました」
「ああ、今モニターで見ていたところだよ」
看護師は細い煙草に火をつけ、煙をスーっと吐きながら言った。
「後15分ぐらいで準備が出来ると思いますよ」
「医院長と看護師さんは、まだホスト通いしてるの?」
「ええ、通っているというわけでもないですけど。お金がかかるんですよ」
「ホストの為に患者を売るなんて悪だね」
看護師は煙草の煙をスーっと吐きながら煙草の火を揉み消した。
「それでは準備が整いましたら、お呼びします」