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私は犬
第13章 大失態
あの後、おば様に連絡を入れ、事情をシンプルに、かいつまんで、簡潔に、150字以内でお話ししたら、その日のうちに、秘書の春木さんがいらして、例の上着を持っていかれた。
もちろん、お渡しする前に、可能な限り汚れは落とした。
日曜日は元々、おば様と過ごす予定でいて、迎えの車に乗ると、真っ直ぐ銀座のテーラーに連れてこられて。
なぜかおば様と剛ちゃん、2人のお買い物が始まった。
あの背広はこのお店で仕立てた物だったらしく。内側の名前の刺繍から、顧客名簿を割り出して頂き、購入履歴から判明した金額+αの《お仕立て券》なる物を購入し、私の用事は全て済んだはず。
なのに…。どうしてお家に帰れないのかしら?
2人の店員さんに囲まれ、あちこち採寸されながら、ため息が漏れないように口をしっかり閉じて、頭の中で思い切り楽しい歌を歌っている。ちなみにシンディ・ローパー。
「おば様、私3つもあれば十分ですわ。だからあれこれ選ぶのは、もうおよしになって。」
「そう、じゃあこの生地とこの生地、どちらがいい?」
「出来れば無地にしてください。」
もちろん、お渡しする前に、可能な限り汚れは落とした。
日曜日は元々、おば様と過ごす予定でいて、迎えの車に乗ると、真っ直ぐ銀座のテーラーに連れてこられて。
なぜかおば様と剛ちゃん、2人のお買い物が始まった。
あの背広はこのお店で仕立てた物だったらしく。内側の名前の刺繍から、顧客名簿を割り出して頂き、購入履歴から判明した金額+αの《お仕立て券》なる物を購入し、私の用事は全て済んだはず。
なのに…。どうしてお家に帰れないのかしら?
2人の店員さんに囲まれ、あちこち採寸されながら、ため息が漏れないように口をしっかり閉じて、頭の中で思い切り楽しい歌を歌っている。ちなみにシンディ・ローパー。
「おば様、私3つもあれば十分ですわ。だからあれこれ選ぶのは、もうおよしになって。」
「そう、じゃあこの生地とこの生地、どちらがいい?」
「出来れば無地にしてください。」