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第17章 契約

正式契約を交わせば、私を人並みの女性にするまで関係は保たれる。相手の事がどんなに嫌だったとしとも、契約下の責務からは逃れられない。そのために法律だってあるのだし。日本は法治国家よ。

物凄く嫌な人間と一緒に居たいと思う人なんていないもの。どんどん嫌いになって貰えれば、向こうも最短で目的を達成しようと奮闘するに違いないと思うの。

だから気なんて遣ってあげないし、優しくなんて絶対にしない。整形崩れ、化け物と、あの頃皆に言われ続けた酷いこの顔を見て、どんどん嫌いになればいい。

効率的に人並み女性に至れるよう、目安となる最短日数を割り出すべく、今こうして計算をしているの。

やった１日を１回として、過去を参考に、週に１回やるとすると、年間５０回くらい。あの時に最短で１年かかると言っていたから、こんなものだと思うの。

毎日セックスすれば、２ヶ月弱で終わるかもしれないし。初日は中途半端だったから除外して、残り４９回を頑張ろうと思う。

あの後の脱出劇はとっても大変だった…。股関節に力が入らなくて。起立すると脚が、がに股に勝手に開いてしまう。まさに〈〉みたいな感じ。

床を這いながら股関節のストレッチを数回繰り返しつつ扉まで行って。慎重に開けて慎重に閉めて。まさに、よろよろだったわ…。

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※ずっと開脚姿勢でいると、こうなります。たぶん。