この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私は犬
第18章 残り49回です*

オフィスのあまりの忙しなさに、居心地の悪さを感じて、逃げ込んだ個室に籠りながら、あれこれと思いを巡らせた。
『貼り紙をしておきましたから、もう大丈夫です。鍵はこれを。ゆっくりして下さいね。』
時々、ノックの音がしてゆっくりお花を摘めないの。それに、衛生面がとても心配。と、中田さんに愚痴ったら、数日後にそう告げられて。
定位置にしている個室を訪れてみると、扉には《故障中》と、ラミネート加工された文字が貼られていた。
『鍵を使う現場を絶対に他の人に見られないように。十分注意して下さい。』
と、言われたから、出入りには細心の注意が必要だけれども。おかげでゆっくり籠れるわ。
内装も新しくして下さったみたいで。そこだけ全て新品なのだとか。言われてみれば前より豪華になっている。《光触媒加工》が施された素材が全てに使われているんですって。
蛍光灯の紫外線で滅菌されて、ついでに空気も浄化する。お水だけで汚れが自然に落ちるし、今までよりも安心ね。
子供の頃から、病院の手術室専用とされていた、この技術の使用用途を不思議に思っていたのよ。
便利な世の中になったわね。どうせなら、ビルの外装もこの加工をした素材で作ればいいのに。雨が降れば汚れが落ちるわ。車や電車もそうすればいいのに。
あ。この便器のロゴは、おじ様が総帥をなさっている、系列グループのものだわ。
※※※※※※※※
※真子さんは、子供の頃に、誰かに何かを言ったみたいですね。お察しください。
物語はまったり進行です。老婆作者が頭の中で、数十年かけて温め続けた妄想を、どうぞ気の済むまで綴らせてくださいね。
『貼り紙をしておきましたから、もう大丈夫です。鍵はこれを。ゆっくりして下さいね。』
時々、ノックの音がしてゆっくりお花を摘めないの。それに、衛生面がとても心配。と、中田さんに愚痴ったら、数日後にそう告げられて。
定位置にしている個室を訪れてみると、扉には《故障中》と、ラミネート加工された文字が貼られていた。
『鍵を使う現場を絶対に他の人に見られないように。十分注意して下さい。』
と、言われたから、出入りには細心の注意が必要だけれども。おかげでゆっくり籠れるわ。
内装も新しくして下さったみたいで。そこだけ全て新品なのだとか。言われてみれば前より豪華になっている。《光触媒加工》が施された素材が全てに使われているんですって。
蛍光灯の紫外線で滅菌されて、ついでに空気も浄化する。お水だけで汚れが自然に落ちるし、今までよりも安心ね。
子供の頃から、病院の手術室専用とされていた、この技術の使用用途を不思議に思っていたのよ。
便利な世の中になったわね。どうせなら、ビルの外装もこの加工をした素材で作ればいいのに。雨が降れば汚れが落ちるわ。車や電車もそうすればいいのに。
あ。この便器のロゴは、おじ様が総帥をなさっている、系列グループのものだわ。
※※※※※※※※
※真子さんは、子供の頃に、誰かに何かを言ったみたいですね。お察しください。
物語はまったり進行です。老婆作者が頭の中で、数十年かけて温め続けた妄想を、どうぞ気の済むまで綴らせてくださいね。

