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私は犬
第19章 任務遂行致します
「焦げた魚は食べるな。あれは食い物じゃない。ほら、お臍を前に向けてきちんと座って食べなさい。頂きます。」

音羽さんは手を合わせながらそう言うと、自分の食事に手を付け始めた。ここは従っておいた方がよさそうね…。慌てて、頂きますと後を追う。

孝徳さんと同じくらいお箸の使い方が上手だわ。指も長くて綺麗だし…。と観察していると、

「これ、土産。」

と言いながら、紙包みを差し出して来た。細長いこれは何だろう?ジーッと包みを見ていると

「開けてみ。」と言われた。よし、じゃあ開けてみるっ!

中身は白い文字盤の銀色の時計だった。SEIKOと書いてあって、下には小さな字でGSって書いてある。んーっと、人に物を頂いた時は…。

「音羽さん、ありがとう。」

これでいいわ…。マナーは守った。礼儀は尽くした………。

「それ、日本製だから誰にもスゲーって言われないぞ。良かったな。っておい!何むくれてんだよっ!」

むくれて悪かったわねっ!なによっ、なによっ!私はねっ…!

「自分で買いたかったのにっ!!!バカっ!」

なによっ、その驚いた顔は。何でお箸を口にくわえたママじっとしているのよ。それお行儀悪いのよっ。お箸が喉に刺さったら、スッゴく痛いんだからねっ!

おまけに血が出て、声が出なくって、ごっくん出来なくなるのよっ!

「………。あーそうか…。じゃ、お前、俺に金払え。その時計の金払えば自分で買った事になるぞ。だろ?」

「!!!!!」

そうね。その通りだわ。そうしましょ。

「おいくら?」

「うーん……。3千円。」

それなら持ってる!今すぐ払える!

「待っててっ!今お財布取ってくるからっ!」

私はこうしてスゲーくない時計を手に入れた。賢さが2上がった。気がする。



※時計は市価26〜50万強。音羽さんがどのシリーズを選んだかまでは知りませんが、ちょっと可哀想になってきた…。
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