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第19章 任務遂行致します

リビングに戻るとソファーに腰を下ろして、独りでビールを飲む音羽さんがいた。

スーツの上着を脱いだだけの姿で。シャツのボタンを１つ外してネクタイを緩めて。あの喉仏と鎖骨、ちょっとドキドキする……。どうしよう……。音羽さんから目が離せないでいると

「飲みたかった？一緒に飲む？」

と、声をかけられたけれども。この状況で、飲めるわけないじゃないっ！心臓が壊れちゃうわっ！

「寝るっ。バイバイ。お休みなさい。さようなら。」

と、なぜか勝手に口が動いて、そのまま寝室へと逃げ込んだ。

ベッドに潜って目を閉じる。どうしよう…。剛ちゃんが言ってた、スーツ萌えの意味が分かっちゃった！あれはっ…。ドキドキしちゃう…。男の人って色っぽいのね……。





うとうとしていると、ベッドの隣が揺れて「ねみぃ〜。時差きちぃ〜。」って言う、音羽さんの声がして、後ろから首の下に腕を差し込まれて、お腹と脚にぎゅっと心地よい熱と圧迫を感じた。

音羽さんのシャンプーの、いい匂いがする……。自分とは違う匂いってドキドキする…。頭の後ろから寝息が聞こえてきた……。

あれ？この人、何でここで寝ているの？お家に帰らなくて大丈夫かしら？へんなの。