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私は犬
第19章 任務遂行致します
時間にしたらほんの5分程度。去り際に小さく何かを呟いた気がしたけど。じぇじぇとか。あれは一体、何だったのだろう…。じぇじぇじぇ?の意味を考えていたら、音羽さんが戻ってきて「帰ろうか。」と告げた。そうね。気が合うわね。私も同じ事を考えていたの…。

・・・・・・・・・・・・・・・

どんな時でも朝はくる。誰にも等しく時は流れる。ほら、私にもちゃんと朝がきた…。

もぞもぞしながら、ベッドを抜け出す覚悟を決めていると、グイとお腹を拘束されて「まだ…寝てろ……。」と、とても掠れた声がした。ああ。音羽さんいるの忘れてた…。

「ダメ。起きるの。」

「いいから寝てろ。今何時だと思ってんだ。4時だ4時。せめて後2時間寝なさい。寝ないなら寝かすぞ。」

寝かす?朝から?どうやって?と思っていると、おっぱいに手が這わされた…。これ入眠儀式なの?

待って!ちょっと!

「ダメっ!絶対にダメっ!歯磨きが先っ!」

譲れない事の2個や10個、誰にでもあるでしょ?

ベッドを這い出してバスルームへ続く扉を開くと、背後からため息が聞こえた。

「はあぁぁぁ〜っっ」

て、そりゃ、もう盛大に。音羽さんもさっさと磨けば良いのに。ため息で時間を無駄にしていたら出世できないわよ?
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