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私は犬
第22章 新しい人
時々パンを頂くけれど、ジャムはいつも新品だし。牛乳もいつの間にか新しくなっているし…。あれ?牛乳を新しくしてくれているのは誰かしら?お礼にお手紙書いておかなきゃ。

朝食用のフルーツやお野菜を物色して、お店を出て春木さんとマンションの前で別れた。

入浴と夕食を済ませてパソコンを開いて家計簿を付ける。今月もエンゲル係数が20%くらいに収まりそうで、何だか安心した。

「ただいま。お前、何付けてんの?」

と後ろから声が聞こえて、有史さんの帰宅を知った。相変わらず、心臓に悪い帰り方だわっ……。で、また飯は?って言うのよ。絶対に。

「飯は?」

ほらね!当たった!

「お帰りなさい。お食事が必要な時は前もって言って。じゃないと用意出来ないわ。私はもう済ませたの。」

「はいはい…。」

もう21時過ぎたから、そろそろ寝ようかしら?と思い、一応ダイニングに居る有史さんに挨拶に行く。

「私、先に寝るわ。おやすみなさい。」

「…………。おやすみ。」

・・・・・・・・・・・・・・・

寝ていると身体をもぞもぞと、まさぐられて目が覚めた。全くいい加減にして。

「やめて。平日はセックスしたくないの。あと、就眠中に起こさないでっ。分かった?」

「……………。」
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