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私は犬
第24章 オシッコの穴*
金曜日
月曜に、『覚えてなさいよっ。』と池ノ内さんに言われたものの、何も起こる事はなく1週間が無事終わった。強いて挙げれば鮎川さんに
『ああいう場合は必ず私に言って。貴女はでしゃばらない。これで貴女と笹木さんの間に何か起これば、主任の管理責任になるんだからっ。そういう、主任の足を引っ張るような真似はしないで。』
と、キツくキツくキツークお咎めを受けた。
その後も、色んな方が噂しているのを例の個室で耳にした。
笹木さんは主任に、西語訳の資料が必要な時は、ずっと任されて来たのに、今さら間違っているなんて、それはおかしいって。そう言ったんだって。
自信があったのね。それなのに間違いと云うか不備を指摘されてプライドが傷付いたのだと思う。
正しい事が、かならずしも正しい訳ではないと、知っているつもりだったけれど。今回の1件は正にそれかもしれない。
正しいだけじゃ駄目なんだ。人間関係って難しい…。
鮎川さんに『すみません。以後気をつけます。』と言ったら直ぐに解放して貰えたけれど、鮎川さんの名前が《みのり》だとは知らなかった。
叱られながら、首から下がる社員証をずっと見てたんだから間違いない。
月曜に、『覚えてなさいよっ。』と池ノ内さんに言われたものの、何も起こる事はなく1週間が無事終わった。強いて挙げれば鮎川さんに
『ああいう場合は必ず私に言って。貴女はでしゃばらない。これで貴女と笹木さんの間に何か起これば、主任の管理責任になるんだからっ。そういう、主任の足を引っ張るような真似はしないで。』
と、キツくキツくキツークお咎めを受けた。
その後も、色んな方が噂しているのを例の個室で耳にした。
笹木さんは主任に、西語訳の資料が必要な時は、ずっと任されて来たのに、今さら間違っているなんて、それはおかしいって。そう言ったんだって。
自信があったのね。それなのに間違いと云うか不備を指摘されてプライドが傷付いたのだと思う。
正しい事が、かならずしも正しい訳ではないと、知っているつもりだったけれど。今回の1件は正にそれかもしれない。
正しいだけじゃ駄目なんだ。人間関係って難しい…。
鮎川さんに『すみません。以後気をつけます。』と言ったら直ぐに解放して貰えたけれど、鮎川さんの名前が《みのり》だとは知らなかった。
叱られながら、首から下がる社員証をずっと見てたんだから間違いない。