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私は犬
第26章 大切なこと*
お昼、1人で社員食堂に来た。鮎川さんは他の方と社外へランチに出掛けたので、今日は追跡を免れた。悪い人ではないのだけれど、一緒にいると気が休まらないのは、隠し事をしているからだと思う。
神部君に会ったらどうしよう、と考えて少しドキドキする。慎重に周囲の様子を窺うも、それらしい姿は無い。社外でランチをしているのかもしれない。鮎川さん達みたいに。
結局、まだ連絡はしていない。何と言えばいいか、さっぱり分からない。お待たせしてるとしたら申し訳ないと思う。
今日はいなり寿司。中のご飯には中華クラゲと胡瓜を刻んだ物と白ゴマを混ぜた。粉のすし酢って便利。私でも作れた。茹で野菜にはエゴマ油をまぶしてある。食べる時にワサビ醤油をかける。後は湯葉の入った炊き合わせやお漬物が少々。
ワサビは万能。これ海外へのお土産にしても喜ばれると思う。ステーキもワサビ醤油があう。
「久保ちゃん!久しぶりっ!」
またこの人か…。一体、何がしたいのだろう?
「………。近寄らないで下さい。隣に座らないでっ!」
「また〜。そんな事、言っちゃって。最近冷たくない?」
迷惑男、櫻井さんは懲りもせず隣に腰を下ろした。この態度が冷たいと云うなら、最初からずっと冷たい筈ですが…。
神部君に会ったらどうしよう、と考えて少しドキドキする。慎重に周囲の様子を窺うも、それらしい姿は無い。社外でランチをしているのかもしれない。鮎川さん達みたいに。
結局、まだ連絡はしていない。何と言えばいいか、さっぱり分からない。お待たせしてるとしたら申し訳ないと思う。
今日はいなり寿司。中のご飯には中華クラゲと胡瓜を刻んだ物と白ゴマを混ぜた。粉のすし酢って便利。私でも作れた。茹で野菜にはエゴマ油をまぶしてある。食べる時にワサビ醤油をかける。後は湯葉の入った炊き合わせやお漬物が少々。
ワサビは万能。これ海外へのお土産にしても喜ばれると思う。ステーキもワサビ醤油があう。
「久保ちゃん!久しぶりっ!」
またこの人か…。一体、何がしたいのだろう?
「………。近寄らないで下さい。隣に座らないでっ!」
「また〜。そんな事、言っちゃって。最近冷たくない?」
迷惑男、櫻井さんは懲りもせず隣に腰を下ろした。この態度が冷たいと云うなら、最初からずっと冷たい筈ですが…。