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私は犬
第26章 大切なこと*
耳元で、囁かれて背中がぞくぞくして気持ち悪い…。同じ事を、有史さんにされると気持ちいいのに…。それに…。

「他に3人って…。セフレは何人いても構わないって。それ、本当ですか?」

「そういうのって大抵、複数掛け持ちじゃない?男の場合は特にさ。」

男の場合は特に?有史さんのスーツの香水の残り香が毎回違うのは…。相手が毎回違うって事で。公園でしてたあんな事や、私としてるこんな事を、他の人ともしてるって事で。

昔見掛けた、あの女性達みたいな人が、きっと他にもたくさんいて…。

目の前が真っ暗になって…。マリアナ海溝の海底にまっ逆さまに飲み込まれていくかのような気分…。10,000メートルよりもっと深い未知の暗闇の中へ……。

「そ、そういう場合って、全員と平等にお付き合いするんですか?お気に入りとか出来たりします?例えば、相手の自宅に入り浸って、一緒に暮らすとか…。」

そう。有史さんは、どうして私の家に帰って来るのだろう…。たとえ落ち着かなくても、自宅がすぐ隣にあるのに…。口に出せないけれど、いつもそれが心の隅に引っ掛かって…。

「公平は難しいかな。やっぱ、お気に入りの子は優先しちゃうし、会う頻度も高くなるね。久保ちゃんとなら一緒に暮らしちゃう。もちろん、何事も最優先するよっ。だからどう?」

「わ、私は、そういうの、け、結構ですっ。さよならっ」

そう言って、櫻井さんの静止を振り切って、荷物を掴んで走り出した。駄目、駄目、駄目、駄目。絶対に駄目っ。

1人になれる場所まで走って、立ち止まる。

そっか…。お気に入りだと一緒に暮らすのも有りなのか…。そっか……。
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