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私は犬
第8章 お仕事です③
意味がさっぱり分からないから、とりあえず仕事の指示を扇ごう。

「何から開始すればよろしいでしょうか。」

「植木に水やって」とこちらを見ずに言い付けられる。

「承知いたしました。」

ちょっと考えて、お水なら給湯室だと思いつき、そこへ向かった。問題はお水を植木まで運ぶ容器。辺りを見回すと、コップがあったのでそれをお借りする事にした。

コップに水を汲み植木に水をあげていると、「九宝さんっっ!何やってんのっっ!」と罵声が飛んできた。

「申し付けられた通り、植木にお水を」あげています…。

と、言い終らないうちに

「そーじゃないでしょう!あんた植木に水もやれないなんて、どういう育ちしてんのよっっっ!!」

と怒鳴られる。多分一般的な育ちだと思います。とは口に出せず、とりあえず、

「申し訳ございません。」と頭を下げてみる。

「もういいっ。これやって。昨日と同じやつ。バカでも出来るから。」

と資料を放りなげられたので、拾い上げる。

「終わったら持ってきて。」

「はい。承知いたしました。」


席に着いて作業を開始しはじめた。何だか朝からくたびれたわ…。
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