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私は犬
第30章 主導権*
それから、好きな食べ物や好きな音楽の話題で少しだけ盛り上がって。30分の予定が気づけば1時間になって。帰らなきゃと慌てて席を立った。外でタクシーを止めてくれて、途中の世田谷まで一緒に乗った。
「ごめんね、俺、先に降りるから送れなくて…。」
そう言って、運転手さんにお金を渡して、お釣りはとっといてと言って降りていった。タクシー代、返さなきゃ…。
電車だとすぐだったのに、車だと遠く感じる。電車、迷わずに乗れるようになりたいな…。
自宅に着いて、預かったお金から神部君の降りた場所迄のタクシー代金の差額を計算して封筒に入れた。
明日、総務課へ行って忘れずに渡そう。また連絡すると言ってくれたから、次はもっときちんとお話しよう。神部君が好きだと言っていた音楽奏者の情報を検索しながら、そう思った。
気遣ってくれる方を無下にしちゃ悪いもの…。
入浴を済ませてスマホを見ると、神部君から《こちらこそありがとう。また会社で。お休み。》と、さっき送ったお礼の返信が入っていた。
いつの間にか、有史さんからもメールが入っている。《何の酒?》また3文字か…。まぁいいや。負けずに、《何でも》と3文字で返信してベッドに潜った。
フランス辺りは今頃昼間だろうけど、おやすみなさい…。
「ごめんね、俺、先に降りるから送れなくて…。」
そう言って、運転手さんにお金を渡して、お釣りはとっといてと言って降りていった。タクシー代、返さなきゃ…。
電車だとすぐだったのに、車だと遠く感じる。電車、迷わずに乗れるようになりたいな…。
自宅に着いて、預かったお金から神部君の降りた場所迄のタクシー代金の差額を計算して封筒に入れた。
明日、総務課へ行って忘れずに渡そう。また連絡すると言ってくれたから、次はもっときちんとお話しよう。神部君が好きだと言っていた音楽奏者の情報を検索しながら、そう思った。
気遣ってくれる方を無下にしちゃ悪いもの…。
入浴を済ませてスマホを見ると、神部君から《こちらこそありがとう。また会社で。お休み。》と、さっき送ったお礼の返信が入っていた。
いつの間にか、有史さんからもメールが入っている。《何の酒?》また3文字か…。まぁいいや。負けずに、《何でも》と3文字で返信してベッドに潜った。
フランス辺りは今頃昼間だろうけど、おやすみなさい…。