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私は犬
第31章 私の事情②
時間に孝徳さんの運転手さんが迎えにきた。青灰色のオフショルダーネックの、下半身スケスケドレスで迎えの車に乗り込む。はぁぁ〜。
こんな長い車に1人で乗るの、無駄じゃない?メルセデス・マイバッハだなんて。名前まで仰々しい…。
「途中、専務を迎えに寄ります。お席、お寒く御座いませんか?」
「大丈夫よ。ありがとう。」
この方は、専務の第一秘書の徳永さん。3人も秘書がいるなんて、どんだけ忙しいのかしら?
途中、忙しい孝徳さんが乗り込んできた。私を見るなりスケスケドレスを褒めてくれたけど、余り嬉しくはない。その台詞は剛ちゃんかエリー・サーブ本人に言うべきよ。
会場に着くと、パーティーはとっくに始まっていた。リムジンを降りて姿勢を正す。孝徳さんの差し出した腕に手を乗せて、エスコートされながら歩きにくい絨毯の上をゆっくり歩いた。
「この前みたいに転ばないでくれよ。」
「大丈夫よ。黙って。」
今日はちゃんとドレスを着て歩く練習したから大丈夫。重心を後ろに置いて、誰にも分からないように裾を蹴るようにして、なるべく摺り足気味に足を運ばないと裾を踏むのよ…。特に生地が薄いとそうなるの…。
ドレスや靴毎に、それに適した美しい歩き方を練習しなきゃならないなんて…。頭イカれてる。
こんな長い車に1人で乗るの、無駄じゃない?メルセデス・マイバッハだなんて。名前まで仰々しい…。
「途中、専務を迎えに寄ります。お席、お寒く御座いませんか?」
「大丈夫よ。ありがとう。」
この方は、専務の第一秘書の徳永さん。3人も秘書がいるなんて、どんだけ忙しいのかしら?
途中、忙しい孝徳さんが乗り込んできた。私を見るなりスケスケドレスを褒めてくれたけど、余り嬉しくはない。その台詞は剛ちゃんかエリー・サーブ本人に言うべきよ。
会場に着くと、パーティーはとっくに始まっていた。リムジンを降りて姿勢を正す。孝徳さんの差し出した腕に手を乗せて、エスコートされながら歩きにくい絨毯の上をゆっくり歩いた。
「この前みたいに転ばないでくれよ。」
「大丈夫よ。黙って。」
今日はちゃんとドレスを着て歩く練習したから大丈夫。重心を後ろに置いて、誰にも分からないように裾を蹴るようにして、なるべく摺り足気味に足を運ばないと裾を踏むのよ…。特に生地が薄いとそうなるの…。
ドレスや靴毎に、それに適した美しい歩き方を練習しなきゃならないなんて…。頭イカれてる。