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私は犬
第33章 さよなら
有史さんがディルドと呼んだ偽物おチンコまで辿り着くと、両肩と両膝を床につけた変な四つん這いの姿勢で、ディルドをおマンコを擦り付けた。何とか膣に先端を入れようとするのだけれど、上手くいかない…。

見かねた有史さんが、手足の縄を解いてくれた。手がジーンと痺れて熱くなる。感覚が戻るまで上手に動かせない。

「どうした?」

甘やかすような口調でそう聞かれて、感覚の無い手で、思わず有史さんにしがみついた。

「手が…痺れて、少し痛いの…。」

しがみついたままそう告げると、心配そうに私の手を取って撫でてくれた。

「縛られて痛い時にはすぐ言え…。こんなんなるまで黙ってんなよ…。」

そう言って、少し赤紫色になった手を、何度も何度も優しく擦った。

「今日はもうおしまい…。風呂入って寝るぞ。」

突然の言葉に耳を疑う…。お仕置きは?セックスは?もうしないの?

「どうした?他も痛むか?」

「ううん…大丈夫…。」

何で途中で止めるの?何でおチンコ入れてくれないの?私とヤるの、つまらないの?

有史さんの膝の上に抱かれながら、疑問が頭の中に溢れてゆく…。

私じゃ駄目なの?どこがいけないの?そう聞きたいのに、何1つ聞けなかった。

セックスして貰えないと、こんな寂しくて虚しい気持ちになるんだ……。
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