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私は犬
第10章 お仕事でした
頑張っても頑張っても事態はどんどん悪くなってゆくばかりな気がする。どうしてだろう…。
給湯室のシンクを流れる水音がとても心地よい。このままずっと聞いていたいけれど、止めなくちゃ。まだまだやるべき事がたくさん残っている。
近頃は前のようなお仕事ではなく、資料室の昔の紙の資料を、パソコンにひたすら入力し続けるだけのお仕事になった。
机の場所も隅に変えられてしまった。でも、人目があまり気にならなくなったのは有り難い事だと思うの。
こうなったのは、たくさんミスが続いたせいだと思うから、私の責任。だから、与えられた仕事をやり続けるしか道はない。
渡辺さんに指示された事を、忘れてしまう事が続いた。
「九宝さん。頼んだアレ、まだかしら?もう2時間も待ってるんだけど?」
と言われても、どうしても頼まれた覚えがなくて、「お受けした覚えが無いのですが。」と口を滑らせてしまったら、山脇課長を巻き込んだ大騒動になってしまった。
山脇課長が間に入って下さって、その場は何とか収まったものの、似たようなミスが続いた。
渡辺さんが机にやってきて「アレまだかしら?」とか
「ねぇ、ずっと待ってんだけど?もしかして、また忘れたの?いい加減にして。」と言われる事が増えて行った。
給湯室のシンクを流れる水音がとても心地よい。このままずっと聞いていたいけれど、止めなくちゃ。まだまだやるべき事がたくさん残っている。
近頃は前のようなお仕事ではなく、資料室の昔の紙の資料を、パソコンにひたすら入力し続けるだけのお仕事になった。
机の場所も隅に変えられてしまった。でも、人目があまり気にならなくなったのは有り難い事だと思うの。
こうなったのは、たくさんミスが続いたせいだと思うから、私の責任。だから、与えられた仕事をやり続けるしか道はない。
渡辺さんに指示された事を、忘れてしまう事が続いた。
「九宝さん。頼んだアレ、まだかしら?もう2時間も待ってるんだけど?」
と言われても、どうしても頼まれた覚えがなくて、「お受けした覚えが無いのですが。」と口を滑らせてしまったら、山脇課長を巻き込んだ大騒動になってしまった。
山脇課長が間に入って下さって、その場は何とか収まったものの、似たようなミスが続いた。
渡辺さんが机にやってきて「アレまだかしら?」とか
「ねぇ、ずっと待ってんだけど?もしかして、また忘れたの?いい加減にして。」と言われる事が増えて行った。