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私は犬
第10章 お仕事でした
忘れたくなくて、言われた事を必ずメモするようにしたけれど、やっぱり同じように「まだかしら?」と机の横に立たれて催促された。
メモを確認すると、やっぱり受けていなくて、
「そのお仕事はお受けしていないようです。」とメモ帳を見せて伝えると、帳面を取り上げられて
「ハァ。九宝さん、あんた終わってるわ。」
と呆れられた。何の事だろうと思っていると、
「この接続詞は【が】じゃなくて【は】でしょ。本当に頭大丈夫?小学校からやり直すべきじゃない?」と、とても同情した様子で言われた。
「ねぇ。本当に大学出たの?嘘つかなくてもいいから本当の事言って。」と耳元で囁かれた事もある。
あの時は情けなくて、「はい。出ました。」と答えるのが精一杯だった。
反対に、やっていない事が私がやった事になっている事も沢山あって。
コピーの部数を間違えた方が、九宝さんに頼まれた。と言い出す事も数回あった。
そのたびに渡辺さんが「ごめんなさい。私の指導不足です。」と相手の方に頭を下げて回られて泣きたくなった。
同じように私がやったとされるミスが何かしら持ちあがるたびに、「私がやって、必ず時間に間に合わせます」と頭を下げて、残業する事すらあって
メモを確認すると、やっぱり受けていなくて、
「そのお仕事はお受けしていないようです。」とメモ帳を見せて伝えると、帳面を取り上げられて
「ハァ。九宝さん、あんた終わってるわ。」
と呆れられた。何の事だろうと思っていると、
「この接続詞は【が】じゃなくて【は】でしょ。本当に頭大丈夫?小学校からやり直すべきじゃない?」と、とても同情した様子で言われた。
「ねぇ。本当に大学出たの?嘘つかなくてもいいから本当の事言って。」と耳元で囁かれた事もある。
あの時は情けなくて、「はい。出ました。」と答えるのが精一杯だった。
反対に、やっていない事が私がやった事になっている事も沢山あって。
コピーの部数を間違えた方が、九宝さんに頼まれた。と言い出す事も数回あった。
そのたびに渡辺さんが「ごめんなさい。私の指導不足です。」と相手の方に頭を下げて回られて泣きたくなった。
同じように私がやったとされるミスが何かしら持ちあがるたびに、「私がやって、必ず時間に間に合わせます」と頭を下げて、残業する事すらあって