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陽炎ーカゲロウー
第1章 邂逅
「ナニやってんだ、お前ら。」
別の男の声が聞こえた。
「お、お頭…!」
男達が、明らかに怯んだ。
だが、三人がかりで抑えられていてはさすがに逃げることはできなかった。
お頭、ということはこいつらの仲間か。
三人が四人に増えた。
そう思った時。
「こんなトコで…盛りのついた野良犬だな、全くよ。」
呆れたような男の声。
三人の男達は微動だにしない。
これは、どうしたことだ?
女は、状況を把握するため、できるだけ悟られないように目線を動かした。
お頭、と呼ばれた男は、両肩を抑える男の裏に立っているようで、姿が見えない。