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陽炎ーカゲロウー
第8章 陽炎
赤猫の背に細い腕を回し、きゅっと抱き締めた。
そして、赤猫の身体をそっと離すと、するり、と着物の合わせを開く。
露わになって行く、赤猫の白い身体。
「八尋…?」
「私には何も出来ません。ただ、見てみたい…」
白いうなじから肩
肩から腕
喉元から鎖骨
鎖骨から乳房
つう、っと八尋の華奢な指先がなぞって行く
市九郎の愛撫とは違う。
珍しいものに初めて触れるような、たどたどしい指先の感覚。
それでも、敏感な部分に触れられると吐息が漏れる。
「…はッ…」
触れられた部分に少し朱が走り、体温が上がっていく。
「や、やめ…」
震える声でかぶりを振る
八尋が弾かれたように手を離した。
「すみません。赤猫殿の身体があまりに美しくて…
まるで、一服の絵のようです」
八尋は気まずそうに目を逸らし、唇を噛んだ。
目の下が薄っすらと火照っている。
赤猫は着物をかき合わせ、居住まいを正した。
八尋は恥ずかしそうな笑顔のまま、頭を下げて非礼を詫びた。
「失礼致しました。…ですが、目の保養になりました。でも、頭領には御内密に。
いくら私でも、八裂きにされてしまうかもしれません」
クスリ、と笑う八尋に、赤猫もつられて笑った。
そして、赤猫の身体をそっと離すと、するり、と着物の合わせを開く。
露わになって行く、赤猫の白い身体。
「八尋…?」
「私には何も出来ません。ただ、見てみたい…」
白いうなじから肩
肩から腕
喉元から鎖骨
鎖骨から乳房
つう、っと八尋の華奢な指先がなぞって行く
市九郎の愛撫とは違う。
珍しいものに初めて触れるような、たどたどしい指先の感覚。
それでも、敏感な部分に触れられると吐息が漏れる。
「…はッ…」
触れられた部分に少し朱が走り、体温が上がっていく。
「や、やめ…」
震える声でかぶりを振る
八尋が弾かれたように手を離した。
「すみません。赤猫殿の身体があまりに美しくて…
まるで、一服の絵のようです」
八尋は気まずそうに目を逸らし、唇を噛んだ。
目の下が薄っすらと火照っている。
赤猫は着物をかき合わせ、居住まいを正した。
八尋は恥ずかしそうな笑顔のまま、頭を下げて非礼を詫びた。
「失礼致しました。…ですが、目の保養になりました。でも、頭領には御内密に。
いくら私でも、八裂きにされてしまうかもしれません」
クスリ、と笑う八尋に、赤猫もつられて笑った。