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陽炎ーカゲロウー
第10章 理由
赤猫を組み敷くや直ぐに、口唇を奪う市九郎。
口唇を重ねながら、知り尽くした身体の、敏感な部分だけを攻めて行く。
「…市九郎っ…」
市九郎の歯が赤猫の耳を軽く噛み、舌が耳元をくすぐる。
赤猫は口唇を噛んでその刺激に耐えた。
市九郎の肩に回した指先に、ぎゅっと力が入る。
もう赤猫は、応えるのがやっとだった。
潤った身体に、市九郎を受け入れる。
それだけで震えるほどの快感に襲われる。
いつも意識する市九郎の好む抱かれ方、そんなことを考える暇もない程に。
市九郎の動きに合わせることしかできない。
瞬く間に頂点に達し、息が、鼓動が早くなる。
それでも開放はしてもらえなかった。
頂点を迎えた身体は更に感度を増し、次の頂点もあっけなく訪れる。
「市、く、ろっ…!」
身体の奥に熱いものを感じ、市九郎が果てたのが判った。それでも尚、力を失わぬモノが、赤猫の身体を抉る。
いつにも増して粘りのある腰つきにもう幾度果てたか分からない。
「…ど、した、の…?今日…いつもと、違…」
頭の中が真っ白になる。
言葉も満足に紡げない。
はぁっ…あっ…んっ…
二人の荒く切ない息だけが暗闇に響く。
市九郎は無言のまま、執拗に赤猫を求めた。
どのくらい時が過ぎたのか、赤猫は頭の芯まで蕩けるような快感の余韻に浸っていた。
市九郎も疲れ果て、赤猫を腕に抱いて満足気に眠る。
「もうじき、だ」
「何が…?」
「終わったら教えてやる。」
「そう…」
普段なら気になって問い質すところだろうが、余韻に浸る赤猫にはどうでも良いことだった。
そのまま波に引き込まれるように、満たされた疲れの中で、二人は眠りに落ちた。
口唇を重ねながら、知り尽くした身体の、敏感な部分だけを攻めて行く。
「…市九郎っ…」
市九郎の歯が赤猫の耳を軽く噛み、舌が耳元をくすぐる。
赤猫は口唇を噛んでその刺激に耐えた。
市九郎の肩に回した指先に、ぎゅっと力が入る。
もう赤猫は、応えるのがやっとだった。
潤った身体に、市九郎を受け入れる。
それだけで震えるほどの快感に襲われる。
いつも意識する市九郎の好む抱かれ方、そんなことを考える暇もない程に。
市九郎の動きに合わせることしかできない。
瞬く間に頂点に達し、息が、鼓動が早くなる。
それでも開放はしてもらえなかった。
頂点を迎えた身体は更に感度を増し、次の頂点もあっけなく訪れる。
「市、く、ろっ…!」
身体の奥に熱いものを感じ、市九郎が果てたのが判った。それでも尚、力を失わぬモノが、赤猫の身体を抉る。
いつにも増して粘りのある腰つきにもう幾度果てたか分からない。
「…ど、した、の…?今日…いつもと、違…」
頭の中が真っ白になる。
言葉も満足に紡げない。
はぁっ…あっ…んっ…
二人の荒く切ない息だけが暗闇に響く。
市九郎は無言のまま、執拗に赤猫を求めた。
どのくらい時が過ぎたのか、赤猫は頭の芯まで蕩けるような快感の余韻に浸っていた。
市九郎も疲れ果て、赤猫を腕に抱いて満足気に眠る。
「もうじき、だ」
「何が…?」
「終わったら教えてやる。」
「そう…」
普段なら気になって問い質すところだろうが、余韻に浸る赤猫にはどうでも良いことだった。
そのまま波に引き込まれるように、満たされた疲れの中で、二人は眠りに落ちた。