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陽炎ーカゲロウー
第10章 理由

「…って今はそんな話じゃないだろ?お前がくだらないこと言うから話が逸れたじゃないか!」

「儂のせいか!?」

「とにかく。もし、この推測が当たってたら…今日のヤマはちょっと…ヤバいんじゃないかって気もするんだよね…」

表現できぬ苛立ちのままに、鷺は指先でコツコツと床を叩く。

「どの辺が?」

「うまく言えないんだけど。嫌な予感がするんだ。」

「ぬしの勘は当たるからの。」

兵衛は口をへの字に曲げ、鼻息を一つ吐いて茶を啜った。

「いつからだろう…猫ちゃんが来てから…じゃないな。仕事に加わるようになって…も、違う。やっぱり、去年の春あたりに何かがあったんだ…」

「何があったんじゃ?」

「そこまでは知らないよ。でも、去年の春…確かに市サンは変だった。悩んでるみたいで…」

「そうじゃったんか」

「その時は、ちょっとからかって済ませたけど、ちょうどあの後くらいからだった…」

「そういえば、分配が増えたがその頃だったか。そうじゃ、ちょうど桜の花の時節よ。いつもより上等の酒を呑んだわ、確かに。」

「何があったかは知らないけど、その頃、とにかく足を洗うことを考えるようなことがあったとしたら…」

「したら何じゃ?」
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