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ゆずの譲れない物
第11章 ●一年生
『アハハっ矢野さん質問責めですね』

笑顔で矢野を見てるゆずに
少しだけ腹が立つ!

矢野に笑顔なんて向けなくていいんだ!

自分の小ささにも
呆れたもんだ…

「片桐…」

「あ?」

「天使が見えるんだけど…」

「あっそう!」

「えっと…ゆずちゃん?」

『はいっ!』

「初めまして!!片桐の職場で唯一、肩を並べられる同期の矢野隼(やのはやと)です」

矢野さんは、右手をスッと出してきた

悪い人じゃなさそう!!

握手をする…

細い指だなーとか、思ってると

「矢野、離せよ!」

また、驚いた表情の矢野さん…

「お前、誰?」

「は?」

「片桐!!お前、片桐でいいんだよな?」

「何言ってんだよ!」

「お前にもそんな感情あるんだなーって」

会社での港さんは、どんな人なんだろう…

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