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ゆずの譲れない物
第12章 ○再会
朝から幸せな気持ちで出勤すると

三番目に着いた


「おい!ゆずちん!」

『え?』

挨拶をしてお茶を入れていると

後ろから声がする

「おはよう!」

『え!うそ!上原さん!』

「もしかして、昨日、気づかなかったのか?」

『昨日…ですか?』

「ゆずちんが新人挨拶したとき、目の前にいただろう?」

『すみません…って上原さん!もしかして…』

「申し遅れました!同じ課の上原雅也です」

『本当ですか???この会社だったんですね!!わーっ!!心強いです』

満面のゆずちん…
この笑顔が大学在学中、本当にスキだった
何度も告白をしようとしたが
誰とも付き合わないという噂が怖くなり
気持ちを伝えることもできなく
不完全燃焼のまま

卒業した

卒業後、一度だけ大学の集まりに参加したときは、ゆずちんは遠い人のようだった
一年でさらに美人になり
キラキラ輝いて見えた


もう、二度と会うことはないと
思っていたが
まさか、同じ会社の同じ課で
再会できるとは…
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