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ゆずの譲れない物
第15章 ●宣戦布告
…………………
ただ一人を除き
箸が止まり驚いた表情をしている
一人だけ
涼しげな表情のまま
黙々と箸をすすめている
沈黙を破ったのは早瀬さん
「片桐さん?」
「早く食えよ。置いていくぞ」
何事もなかったような港さん
「あ、あのあの片桐さん」今度は弥生さんだ
返事をせずに
目線だけ弥生さんに移す港さん
涼しげな表情のまま
弥生さんは、港さんと
目があっただけで赤面した様子で
何も言わなくなった。
「ゆず」
『はいっ!』
「エビフライ食べたい」
『あ、はい』
港さんのお皿にエビフライを移す
「ゆず」
『はい?』
「隠さなくて良い」
『え?』
「俺たちのこと」
色気たっぷりに言われ…
自分でも顔が赤くなるのが分かる…