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ゆずの譲れない物
第18章 ○心情
『港さん…』

「ん?」

話しやすい雰囲気を
作ってくれ田港さん

頭を撫で
背中を撫で
子どもをあやすように

ゆっくりゆっくり
時間をかけてくれた

しっかりしなきゃ…


膝から頭を上げ
港さんを見上げる


『私、港さんのことが本当にダイスキなんです』

「…」
急な告白に不覚にも照れてしまった…
何を話されるのかと思ったら
かわいい顔をしたゆずは、
ダイスキと顔を赤くして話す…

「俺もだよ」
情けないがこの言葉が精一杯

『バカって笑うかも知れないけど…
 ただのヤキモチです』

「ヤキモチ?」

『そう。ヤキモチ』

「…ヤキモチ…」

『金曜日、エントランスで港さんを
 見かけたんです。』

「金曜日…」

『とってもキレイな人と親しげに歩いている
 港さんを見て、なんか…何とも言えない…
 黒い物がこみ上げてきて…』

「キレイな人…って誰かな?」

『秘書課の前田さん…』

「は?前田さん?」
キレイなのか?

『付き合ってるって噂もあるって聞いて…
 港さんが二股しているなんて、思ってないけど
 付き合ってるのは私だもんって
 思ったし…
 笑いながら前田さんと話してる港さんが
 楽しそうに見えたし…
 カッコいい港さんと美人な前田さんが
 お似合いのようにも見えたし…』

何だ!何だ!!
このかわいい生き物…

あぁ~ヤバい
押し倒したい

かわいすぎる
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