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ゆずの譲れない物
第1章 ●出逢い
挨拶が終わり、
教授の合図によりソファーに腰を下ろした

「楠田君、片桐君はね、きみの先輩なんだよ」


ようやく、いつもの落ち着きを取り戻し
冷静に教授の話を聞くことができた。

「実は、楠田君の内定先で働いているんだよ」

『そうでしたか。内定をいただき、ありがとうございます。』

「あはは!!私が内定をだしたわけではないから、そんな、お礼なんて」

本当におかしそうに
拳を作った手で口元を押さえて笑っている片桐を見ながら

あぁー笑うと目が細くなるんだー

と ゆずは心の中で思っていた
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