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氷解
第1章 氷解
見たくなかった!

周防は……周防は……いつも氷のような瞳をしてるのに!

雅美を見る、あの瞳。


熱い瞳をして

あんな、男の目をした周防なんてーーー私は知らないっ!

見たことのない周防の男の姿。

雅美にキスをしようとした姿を見た陽菜子は、あまりの衝撃に胸の奥が苦しくなった。


苦しさのあまり、陽菜子の瞳には自然に涙が溢れて。


そしてーーーガタンッと音がして、テーブルからスマホが落ちた。
陽菜子はビクっと震えた。

マナーモードにしていたので、着信でスマホが震えて、その振動により、テーブルから落ちたのだろう。

着信は聡からだった。

カラオケいつにする?って……聡のメールを見て、陽菜子はどうしようと思った。


でも、周防は、明日は休み。

雅美も休みだったーーーって、そう思ったら、陽菜子は聡に

「明日、会いましょう」

そう返事していた。
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