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氷解
第1章 氷解
クッと口角を更にあげた周防は、歪んだ笑みを浮かべて、丹念に果実の亀裂をなぞるように撫で続けた。

「ん、んんーーーーっ、」

喘ぐ声を必死に抑える陽菜子を見つめる周防の瞳。

あの冷たい氷のような瞳ではなく、情欲に燃え盛る赤の焔のように揺れていた。

陽菜子は、周防のこの瞳を向けて欲しかったのだ。

周防の熱い視線に、陽菜子は全身がゾクゾクと震えた。

身体が震えると、陽菜子の蜜が滴るように溢れ落ちていく。

「おや……蜜がまた溢れてきましたね」

陽菜子を恥ずかしめるように周防は陽菜子の耳元で囁いた。
「これだけ蜜がたっぷりだと、椅子までビシャビシャになってしまいましたね。お嬢様……蜜をかきだしてしまいましょう」

「え?……ひゃうっ」

陽菜子は悲鳴をあげて仰け反った。

くぷりと差し込まれたのは、周防の白い手袋をした人差し指で。


周防は中で、くいっと指を曲げると

「ん、はああぁぁぁ」

陽菜子は甘い叫び声を出した。
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