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氷解
第1章 氷解
シャツのボタンを外している周防。
はだけたシャツからは、たくましい胸筋がちらりと見えてーーー男の色気を醸し出している周防は、いつもの周防じゃない。
いつもの周防は、ピシっとした黒いスーツを着て、白い手袋をしているのに、白い手袋はしていなかった。
手袋をしていない手で、
「つーか、雅美。お前、なんで俺の腕にしがみついてんだよ」
と、ぞんざいな態度で振り払おうとしていた。
「だってぇ、私、周防くんが好きなんだもん」
と、周防の横で笑っているのは、雅美ーーーー邸に2ヶ月前に雇われた、新しいメイドだ。
陽菜子は、頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
なぜ...周防は雅美と一緒にいるの?
どうして?
もしかして……付き合っているの?
周防と雅美が一緒にいるーーーその光景が頭に離れない陽菜子に
「陽菜子ちゃんはカラオケに行ったことないんだ?」
と話しかけたのは聡だった。
陽菜子はハッとする
ああ、私は奈緒に連れられて、居酒屋に来てたんだーーーと、思い出した。
はだけたシャツからは、たくましい胸筋がちらりと見えてーーー男の色気を醸し出している周防は、いつもの周防じゃない。
いつもの周防は、ピシっとした黒いスーツを着て、白い手袋をしているのに、白い手袋はしていなかった。
手袋をしていない手で、
「つーか、雅美。お前、なんで俺の腕にしがみついてんだよ」
と、ぞんざいな態度で振り払おうとしていた。
「だってぇ、私、周防くんが好きなんだもん」
と、周防の横で笑っているのは、雅美ーーーー邸に2ヶ月前に雇われた、新しいメイドだ。
陽菜子は、頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
なぜ...周防は雅美と一緒にいるの?
どうして?
もしかして……付き合っているの?
周防と雅美が一緒にいるーーーその光景が頭に離れない陽菜子に
「陽菜子ちゃんはカラオケに行ったことないんだ?」
と話しかけたのは聡だった。
陽菜子はハッとする
ああ、私は奈緒に連れられて、居酒屋に来てたんだーーーと、思い出した。