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氷解
第1章 氷解
「カラオケ……行った事、ないです」
奈緒の友人である聡に、取り繕うように笑み返すと、聡は満面の笑みを見せた。
「じゃあ、今度、僕と一緒に行こう」
「え...?あ、はい」
陽菜子は聡とメルアド交換して、また会う約束をかわす。
帰りに奈緒から
「どうしたの? あんなに楽しみにしてたのに、店についてからボーッとして」と、
心配されたが、陽菜子は弱々しい笑みを返すだけだった。
だって、周防がーーー
眼鏡を外した周防が、笑っていた。
それも冷たい氷のような瞳ではなく、雅美と一緒に、笑っていた。
その事実が、陽菜子の頭の中でグルグルと回っていた。
奈緒の友人である聡に、取り繕うように笑み返すと、聡は満面の笑みを見せた。
「じゃあ、今度、僕と一緒に行こう」
「え...?あ、はい」
陽菜子は聡とメルアド交換して、また会う約束をかわす。
帰りに奈緒から
「どうしたの? あんなに楽しみにしてたのに、店についてからボーッとして」と、
心配されたが、陽菜子は弱々しい笑みを返すだけだった。
だって、周防がーーー
眼鏡を外した周防が、笑っていた。
それも冷たい氷のような瞳ではなく、雅美と一緒に、笑っていた。
その事実が、陽菜子の頭の中でグルグルと回っていた。