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みにくいオンナノコ
第15章 ・・・15
「あ、ごめん、今日私日誌書かなきゃいけないんだった…
ちょっと職員室に行ってくる…」
あの状況から逃げれる口実ができたことが幸いだった
目の前でヒロがミクとくっついてるのは正直いい気はしない
だけど…
私はヒロのものだけど…ヒロは私のものじゃ…
「サエちゃん」
「はい…?」
後ろを振り向くとあの二重人格者だと思っている先輩が立っていた
「さっきはごめんね?」
「いえ…なんの用ですか」
「ちょっとお願いを頼まれてほしくて」
「なんですか」
「この荷物…科学準備室に運びたいんだけど…
1人じゃ重たくてどうしようかと思ったらちょうどサエちゃんが
見えたから」
「1人で持てないのになんで1人でじゃぁ持ってるんですか」
「頼まれちゃってね…」
「いい人なんですね」
決して心を許したわけじゃない
99%くらいまだ疑ってるし、警戒もしている
それでも頼まれて断る理由もたぶんないし、ただすぐそこの準備室に
この荷物を持って行くだけ
ただそれだけだから
そう言って少し油断していた