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これはお仕事です。
第3章 淫らな生活




「あ、はい。噂はお聞きしております。夏目さんですよね?」




自分とは天と地の差だと思っていた男性とまさか一緒に暮らすとは。度胸の据わった美和でも少し動揺してしまうほど今後大注目の新入社員なのである。


第三者目線で凄いなと漠然と憧れを抱いていた相手でもあった。




「え、どんな噂ですか。変な噂じゃないといいけど」


冗談交じりにおどけてみせる夏目を柊人さんの時の不信感とは逆に

好感がもてた。それと同時に営業ナンバーワンをとるだけのことはあると感心した。







「女遊びばれたんじゃない?」

斗真は、くすっと笑いを入れて嫌味ったらしく横やりを入れた。




「おいおい、お前と一緒にするなよ?」






さらりと茶々をかわす夏目に慌てて訂正を入れる。

「いえいえ、営業もルックスもピカイチだと女性社員が噂してただけですよ!」





そんなやり取りを聞いていた秋人は夏目の肩に肘をかけ、

ニヒルの笑いを浮かべながら甘い声を出す。


「へぇ流石ネコ被りがお得意な夏目君はもうがっしりと女性陣の心を鷲掴みですか。お兄さんにも教えて欲しいよ。」




やめろよ。と先ほどと同じように軽くあしらい兄弟3人でふざけあっていた。




嫌味を言い合うのは兄弟の特徴なのか、兄弟のいない美和にとっては暖かい家族に見えた。

これから、この3人と上手くやっていくのは不安だがそれと同時に私もこの中に入ってふざけあったり出来るのだろうかと期待を膨らませた。



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