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それでも・・愛してる
第9章 姉と過ごす休日・・
別に再婚相手を受け入れられないとか、そんなんじゃない。
彼女たちの生活が、人生が、
私には何の関係もない事だと単純に思っていただけ。
私の人生から切り離されただけ。
だから、だんだんと母との間に距離ができても特にどうという事もなく、
元気かなとたまに気に掛けるくらいで終わってしまう。
今日・・ハンバーグを目の前にして、本当に久しぶりに母を思い出したと言っても
過言ではないくらいだった。
「近いうちに会いに行く?お母さんに」
水の入ったグラスをじっと見ていた私に、多佳子の穏やかな声が届く。
「え?う~ん・・いいわよ、別に。でもお姉ちゃんが会いたいなら付き合うわよ」
そっけなく答えると、多佳子も首を振った。
「ううん、いいわ・・そうね、みーちゃんが結婚でもすることになったら、
報告しに行けばいいわね」
またそれ?と文句を言おうとすると、それを阻止するかのように、
冷めないうちに食べよう、と多佳子はフォークを握りしめた。