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それでも・・愛してる
第15章 充実した休暇・・家を探す
次に見に行った物件は、マンション造りだが、少し年数が経っている。
住んでいる世帯は小さい子のいる家族だけでなく、さまざまなようだ。
駅からは10分以内となっているが、緩やかな坂道が続く。
行きはいいけど帰りは辛そう・・
平坦な道のほうが人気があることもわかってきていた。
ここでもまた、聞いてみた。
保育園の事。
こちらも近くにはないという。
「このへんの人は駅近の保育園に預けているみたいですけどね。
そうすりゃ仕事の行き帰りに寄れるでしょ。奥さんお仕事されてるの?」
奥さん、の言葉に反応が遅れた。
そうだ、今日は私は奥さんなんだ。
自分で言っておきながら、と心の中で自分の尻を叩いた。
「え、ええ。そうなんです。だから保育園は必要なんですよねぇ」
滝川さんと顔を見合わせる。
そこから考えなきゃダメかって・・
そんな時でもベテランの不動産屋は慌てず頭を働かせ、
持っている情報を引き出す。