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それでも・・愛してる
第15章 充実した休暇・・家を探す
次なる芝居の筋書きを得意げに話した。
「あ!そうですよね・・すごい!石田さんてすごいですね、次から次へと考え付いて。
頭の回転が速いんですね。あ、でも・・」
手の中の、一口かじったハンバーガーに目をやりながら、滝川さんは黙った。
「でも・・?なんですか?」
俯いていた彼がやっと顔をあげて、私にしっかりと視線をあわせて話し出す。
「これ以上はもう・・そこまでしてもらうなんて、やっぱりご迷惑ですよ。
後は私一人で何とかやってみます。だから・・」
そこで私は彼の話をさえぎった。
「いいんです。そんなこと気にしないで。いえ・・それよりも
手伝わせてほしいんです。家探しも、保育園探しも。
あなた方親子のために・・お願いします!」
頭を下げた。
なんでここまでするのか、自分でも不思議に思ったが、
最後までやり遂げさせてほしい、その決意は固くなっていた。