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それでも・・愛してる
第15章 充実した休暇・・家を探す
一通りの手続きを済ませて保育園を後にした。
外に出ると私は自然と優太くんの手をつなぎ、滝川さんもまた彼の手をつなぐ。
子どもを間に挟んだこの光景を、自分で見てみたい。
どこから見ても家族に見えるであろう自分の姿に、どんな気持ちを抱くのか。
たった2日という短い時間だけど、
滝川さん親子だからこそ、私にそんな気を起させたのではないだろうか。
彼の、家族に対する・・愛する妻に対する気持ちが、
私のように家族の幸せを信じられない人間の心を大きく揺さぶったのだ・・
「どこかで少し休みましょうか」
滝川さんの声に我に返り、
はい、とまるで彼の妻になった気分で奥ゆかしく返事をした。