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それでも・・愛してる
第16章 充実した休暇・・滝川さんの恋話
あまりよく知らない駅周辺を、キョロキョロと見回すと、
昔懐かしい感じの甘味屋さんが目に入った。
「あの・・石田さん甘いものは?」
いつもと違った滝川さんの嬉しそうな顔。
まず一つ片付いたからかと思ったのだが、それだけじゃないらしい。
「ええ、好きですけど・・あら、滝川さんお好きなんですか?甘いもの」
チラッと甘味屋のウィンドウに視線を送る。
「はい・・けっこう・・じゃあここに」
すぐさま暖簾をくぐった。
さっきのファストフード店と違って、静かで落ち着きのある店内がありがたかった。
優太くんはごてごてとフルーツに囲まれているプリンアラモード。
私はクリームあんみつ。
滝川さんはさらに白玉までのっているクリーム白玉あんみつを注文した。
「ほんとにお好きなんですね。あ、じゃあお酒のほうは?
甘いものがお好きならあんまり飲まないんですか?」
「いえ、飲まないこともないですよ。まあ付き合い程度には。
でもどっちかっていうと、甘い物のほうが好きですねぇ。彼女が・・
妻が好きなんです。結婚前のデートでもよくいきましたよ、こういう甘味屋に」