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それでも・・愛してる
第17章 充実した休暇・・今日は2人で
連休3日目。
滝川さんと行動を共にする2日目。
今日は優太くんはいない。
滝川さんと2人。
駅の改札で彼を待つ自分が、なんとなく心を弾ませているのに気がついた。
・・なんでウキウキしてるんだろう・・
よくわからない。よくわからないけど・・
「おはようございます」
その声に顔をあげると、滝川さんが目の前に立っていた。
「あ、おはようございます。すみません、気づかずにボーっとしてて」
「いいえ、その分石田さんの顔をじっくりと見させてもらいましたからね、美人顔を」
滝川さんがニヤリと笑う。
初めて会った時の印象には、こんなふうにお世辞を言うなんて含まれてなかった。
彼の素が見えて、また一歩距離が縮まったことを密かに喜んだ。
「じゃあさっそく行きましょう」
歩き出す2人の間に優太くんはいない。
昨日は彼が私たちの間に距離を作っていたが、今日は肩を寄せ合うようにして歩く。
ウキウキした理由はこれかもしれない。
私は下を向いてこっそりと笑った。