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それでも・・愛してる
第17章 充実した休暇・・今日は2人で
不動産屋に着くと早々に、担当者が車に案内した。
内見を希望した部屋は、駅から歩いて7分くらいの所と、
もう一つは15分くらいかかるという。
はじめに遠い方。
車から外を眺めながら、その道程を観察する。
歩くには少し大変かなとかバス通り沿いだからバスを使うか、とか・・
不動産屋としての自覚、みたいなものが頭をもたげてきたというか、
勉強しなきゃというやる気も出てきた。
到着した物件はアパート造りの3DK。
そんなに古いわけではないのに、なんとなくパッとしないのは、
日当たりがいまひとつだからか?
滝川さんもう~ん、と小さくうなった。
「設備は少し古い感じですけど、その分家賃が安いですからねぇ」
案内してくれた60近くに見えるこの男は、わりとあっさりと説明している。
・・あんまり勧める感じじゃないな・・
「ちょっと、考えますね、ここは。
駅から歩くよりはバスって感じだし。日当たりもいいって感じじゃないですものね」
色よくない返答でも、別にどうってことない顔している男。
じゃあ次行きましょう、とさっさと窓を閉め、私達を外へとうながした。