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それでも・・愛してる
第2章 新しく進む道・・
「美鈴、結構勉強できたんだからさ、なんか資格でもとってみれば?」
「資格?」
なるほどね・・資格か。
一人で考えている時には思いつかなかった。
やっぱり3人寄ると、いや5人寄っても文殊の知恵ってやつなのか。
「いいね、それ!でもさ・・どんな資格取ればいいのよ?あんまり難しいのは・・ねぇ」
う~んと唸って腕組みをしてみれば何か思い浮かぶかも・・
だがそう簡単には出てこない。
その時健太がアッと声をあげた。
「不動産屋なんか、どうだよ?不動産屋ってけっこう歳いったオバちゃん、働いてるよね。
結婚する時に部屋探しに行った不動産屋でも60くらいのバアサンだったんだよ、
相談したの。
資格も宅建主任者っていうのあるじゃん?いいんじゃないの、それ」
名案をひけらかしながら、また健太は私の頬に唇を寄せる。
だが今度はそれを無視するほど彼の言葉に気持ちが吸い寄せられた。
健太のほうに顔を向けると、私の唇と彼の唇が触れそうになった。
それでもにっこりとほほ笑みを返す。
「やめろよ~石ちゃん!オレ浮気しそうになっただろ~!」
顔を赤らめた健太に全員が罵声を浴びせる中、
私は一人、気分を弾ませた。