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それでも・・愛してる
第2章 新しく進む道・・
「転職?なに、化粧品屋辞めるのか?」
陽斗はジョッキを持ち上げたまま動きを止めて、私の顔を眺めていた。
他の3人もいっせいに私に視線をよこした。
「なにを思って転職しようって考えたのよ?」
由香里が身を乗り出すようにして聞いてきた。
由香里も働いている。
彼女はバツイチの独り身なのでしっかり正社員で働き続けている。
だから40目前の女の転職の厳しさもよく知っているはずだ。
私はそれなりの覚悟を、鼻息で表した。
「来年はとうとう40でしょ。化粧品の販売なんか、あんまり歳いってまでやっても
無理があるじゃない?それに・・今のとこ結婚する気無いし・・
だからオバサンになっても長く続けられる仕事に転職したいなぁって、思ってさ。
でも何したらいいのかどんな仕事がいいのか・・わかんない・・
これって思い当たらないのよ・・」
私のため息に合わせるように、みないっせいにため息を真似た。
そんな中で最初に口を開いたのは茜だった。