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それでも・・愛してる
第1章 記憶・・


小学5年の夏休み。

4つ上の、中学3年の姉と2人、田舎のおばあちゃんの所へ遊びに行かされた。
行きたいって言ったわけじゃないのに、
無理やり行かされた。

なんで?って父に尋ねると・・

「お母さんと大事な話があるからね、おまえたちは
 おばあちゃんのとこでいい子で待ってなさい」

「だいじな話って?」

無邪気に聞き返す私に、
父は何も言わずに私の頭をポンポンとたたいた。

隣りにいる姉を仰ぎ見ると、なぜか目を逸らした。
なにかを察しているかのように・・

「ねぇ、おねえちゃん・・お父さんとお母さん、なんの話するの?
 わたしたちいたらいけないの?話おわったらおばあちゃんち、来るよね?」

じっと見る子供の目・・

姉だってまだ子供だけど・・耐えられなくなったのか、下を向いてしまった。



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