この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それでも・・愛してる
第3章 新たな・・関係・・?
「で、なんか良い事でもあったのか?」
陽斗はテーブルの横にあるアイスペールから冷えたワインボトルを取り出すと、
丁寧に水滴を拭き取ってから、私のグラスにゆっくりと注ぐ。
注ぎながら、私の言葉を待っていた。
「うん、実はね、仕事見つかったの」
「おっ!やったじゃん!で、どんな仕事?」
さっきまでは丁寧に扱われていたワインボトルは無造作にアイスペールに入れられた。
「それがさ、不動産屋なのよ。偶然にも義理の兄の紹介で。
あの時、話してたじゃない?もうあまりの偶然にビックリよ」
興奮気味にしゃべる私の顔を、ポカンとした眼で陽斗は見ていた。
「へぇ~まさかあの話がほんとになるとはねぇ、わかんないもんだな。
でもさ、まったくの素人にできるのか?不動産屋なんて」
「最初は電話番とかコピー取りとか、そこから始めるのよ。
パソコンはなんとか使えるから大丈夫だと思うけど。
でも不動産なんて全くわかんないんだもん。まずはパートから始めて、
私にできそうなら本格的に勉強しようと思ってさ」