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それでも・・愛してる
第3章 新たな・・関係・・?
「で、実は半年前から別居してたんだけど、女房が正社員の仕事につけたらしくて、
だから自分一人でも子供を育てられるようになったから離婚したいって・・」
「そうだったの・・じゃあ前回の飲み会の時にはもう別居してたんだ・・
つらかったね、いつも通りに振る舞っててさ・・」
こんな月並みな事しか言えなくて下を向いた。
「ありがとう、石ちゃん。話し聞いてくれて。
なんか、こうやってしゃべったら気持ちが少し楽になったよ。
ほんと、ありがとな」
そんな・・そう首を振るくらいの事しかできずにいた。
だけど小さな沈黙が、私の中の冷静な意見を吐き出させてしまったのは、
ちょっとした失敗だったか・・
「だけど子供は・・いつでも大人の都合に振り回されて犠牲になっちゃうんだよね・・」
いつの間にか、小学5年の自分を目の前で見ているような気がしたのだろうか。
だからそんなシリアスな言葉が口をついて出てしまったのかもしれないが、
陽斗の表情が一気に曇ったのを見て、私は慌てた。