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世界は灰色で、君は虹色で
第1章 世界は灰色で、君は虹色で

彰人のことだってそうだ。“セフレ募集”とチャットに書いて、そこにはたくさんの人が来た。そして会った。だけど私は、会って本当にヤることは出来なかった。怖かったのだ。だけど彰人は違った。何が違うのかは分からない。
初めて私に会った時、手を出して来なかった。ちょうどこのファーストフード店で会って、ご飯食べて語らった。
「この後、どうしよっかぁ? 買い物? はたまた動物園とか海遊館でも行く?」
そんなことを言うもんだから私はつい口走ってしまった。
「アンタはホテルとか行かないの? ヤらないの?」
「ヤらないよ。俺はそういうつもりで会ったわけじゃないし」
なんだか可笑しくて、つい笑ってしまった。だって、“セフレ募集”なのにヤる気もないなんて。
「変な人」
「変じゃないよ。それに、キミ強がってるだけだよね? ホントは経験ないっしょ」
「そんなことないもん。何で?」
「何となくそんな気がしただけ」
見透かされたような気がした。だけど不思議と腹は立たない。それに事実だから。彰人に出会ってからチャットは辞めた。半数以上はろくな男じゃないと分かったから。こういう奴もいるんだなって思った。
初めて私に会った時、手を出して来なかった。ちょうどこのファーストフード店で会って、ご飯食べて語らった。
「この後、どうしよっかぁ? 買い物? はたまた動物園とか海遊館でも行く?」
そんなことを言うもんだから私はつい口走ってしまった。
「アンタはホテルとか行かないの? ヤらないの?」
「ヤらないよ。俺はそういうつもりで会ったわけじゃないし」
なんだか可笑しくて、つい笑ってしまった。だって、“セフレ募集”なのにヤる気もないなんて。
「変な人」
「変じゃないよ。それに、キミ強がってるだけだよね? ホントは経験ないっしょ」
「そんなことないもん。何で?」
「何となくそんな気がしただけ」
見透かされたような気がした。だけど不思議と腹は立たない。それに事実だから。彰人に出会ってからチャットは辞めた。半数以上はろくな男じゃないと分かったから。こういう奴もいるんだなって思った。

