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失恋キューピッド
第6章 〜晴世side〜
おずおずと差し出されたノートを受け取り、矢野さんによく見えるように開いた。
「ほら、所々 調味料とかの分量を書き直してるでしょ?もとは料理本を丸写ししたものだろうけど、貴女に試食させてその反応で味を変えてるのよ、きっと。これは、高石君が矢野さんのためだけに完成させたレシピ集なんだわ」
「ミユキが、あたしのためだけに…」
「無関係の私がちょっと見ただけでも分かるのに、矢野さんは今まで何も感じなかった?高石君の作るものが美味しいのは当たり前よ、だって長年の『愛』が詰まってるんだもの。何も知らなかったとはいえ欲しがった私が言える立場じゃないかもしれないけど、そんな心のこもったものを、よく平気で他人に配れたわね?」
「ほら、所々 調味料とかの分量を書き直してるでしょ?もとは料理本を丸写ししたものだろうけど、貴女に試食させてその反応で味を変えてるのよ、きっと。これは、高石君が矢野さんのためだけに完成させたレシピ集なんだわ」
「ミユキが、あたしのためだけに…」
「無関係の私がちょっと見ただけでも分かるのに、矢野さんは今まで何も感じなかった?高石君の作るものが美味しいのは当たり前よ、だって長年の『愛』が詰まってるんだもの。何も知らなかったとはいえ欲しがった私が言える立場じゃないかもしれないけど、そんな心のこもったものを、よく平気で他人に配れたわね?」